学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

「先生、なんでこの選択肢は間違いなんですか。納得いきません。」

先日の現代文の授業で、選択肢式の問題を出した。

問題も、解答も結構頭を捻って考えた自信作?だった。

授業の初めに、「この問題を君たちがサラッと解いてしまったら、僕の負けです。もしも間違えたら、僕の勝ちです。頑張って勝ってください。」と言った。

加えて、「一番大事なのは、選択肢を書くことではなく、なぜその答えが正解で、他が間違いなのか説明できることだよね。そして、答えまでの思考プロセスを説明できることだよね。」と言った。

生徒たちは、1時間集中して取り組んでくれたように思う。

自分の答えまでの辿り着き方を言語化している生徒もいた。すごい。

 

1人の生徒が、「先生、なんでこの選択肢は間違いなんですか。納得いきません。」と言ってきた。

その生徒は何事にも一生懸命に取り組み、本質を理解しようとする生徒だ。

こちらも生半可な説明では納得してもらえない。

しかも、授業の最初に「勝負だ!」と啖呵を切った手前、「う〜ん、その選択肢も正解になっちゃうかもね☆。てへぺろ。」とは口が裂けても言えない。

まぁ、僕としてはかなり考えた問題だったので、もちろんその生徒の選んだ選択肢が間違いであるとは確信している。

しかし、何度説明しても納得してもらえない。

その子の友達が説明しても、納得しない。

結局その時間は納得してもらえずに終わってしまった。

 

2日間ほどその問題が頭の片隅に残って、ことあるたびに考えていた。

そして、ついさっき、その選択肢が間違いであることの、上手い説明が思いついた。

と、同時に、選んだ選択肢が正しいか間違っているか確認する方法も思いついた(僕はレベルが低いので、僕にとっては大発見なのです)。

それは、父と電話をして、ああでもないこうでもないと言い合った結果だ(父も教員だったので、よく授業のことなどで相談する)。

いや〜、早くその子に言いたいなぁ。納得してもらえるかなぁ。

 

という経験を生徒にしてもらいたいので、今回の感動も含め、人に教えることが結局は一番自分の勉強になっているんだということを語ろう。

生徒諸君、楽しいぞ。