学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

詩、もしくはエッセイ

一人で居すぎると具合が悪くなることについて

おそらく理由は大きく二つある。 一つは、自己言及が止まらなくなるから。 誰かと話していれば気が紛れるが、一人だと自分に向かって話すしかない(しかもなかなか止まらない)ので気が紛れれることはない。 そしてどんどんと暗い方へ行ってしまう。 もう一…

感情の波

生きにくさが減ってきたのは教員として働き始めて2年経ったぐらいからか。 その理由の一つに、本をたくさん読んだことがあるように思う。 本を読むことで、ものを考えるときの軸ができる。 そうなると、他者の考えに振り回されることが少なくなる。 本を読む…

幼稚園の記憶

幼稚園の頃、工作の時間があった。工作と言っても紙に書かれた設計図をハサミで切り出し、切り出したパーツをノリで貼り付けて組み合わせていく、単純なものだ。 みんなが工作に取り組むにあたり、先生は、まず切る工程を終えてから、貼る工程に移った方が良…

冬キャンの朝

寒さで目が覚める。 手はかじかみ、体は震え、息は白い。 幕を上げ、外に出る。外は薄く明るい。 日はまだ山の向こうに隠れている。朝の空気が頬を突き刺す。 かじかんだ手で細い枝を掴み、ナイフで薄く削る。それを焚き火台の中心に据え、周りを太い木で井…