学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

振り返り⑥

 2日連続でサボってしまった。

 一昨日の現代文の課題は「山椒魚の人物像を本文に即して説明することができる。」

 今までの授業でも登場人物の人物像を考えさせることはしてきたが、生徒は活発に意見を言わなかったし、結局最後に僕がまとめてなんとなく終わってしまっていた。今回は生徒に任せたので心配だったが、生徒はああでもないこうでもないと必死に対話を重ねていた。課題を与えるだけでは不安だったので、ヒントをいくつか用意しておいた。ヒントの内容としては「①本文のここに着目すると、山椒魚の人物像が浮かび上がってくるよ」というものと「②その本文から山椒魚のこんな人物像が読み取れるよ」というもの。②に関してはほぼ答えのようなもので、今までの授業では最後に僕がまとめたであろう内容を書いておいた。また、あくまでも僕の解釈であり、本文に即していれば他の解釈もありうることは伝えておいた。

 振り返った時に、このヒントは非常に効果的だったと感じた。生徒の中にはいいところに気付きながらも、自信がないために意見を言えない子がいる。ヒントを見た生徒は「着目するところは間違ってなかったんだ。」や「この解釈で合ってるんだ。」と呟いていた。そこで確認ができたからこそ、活発に対話できたのだろうと思う。

 生徒に任せた時に大切なのは「安心感」なんだと思った。自分で安心して学んでいけること、学んでいることに不安を持たないことが、生徒がよりよく学ぶために必要だと思った。

 生徒はかなり頑張って山椒魚の人物像を読み取っていた。笑ったのはお調子者の男子たちが出した結論「山椒魚ベジータ。」。