学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

生徒の疑問から

漢文「五十歩百歩」の授業にて。

この故事は、王様が自分の国の人口が増えないことに関して、その理由を孟子に尋ねたところ、孟子が譬え話を用いて答える話。

孟子は譬え話を通して王様に何を伝えたかったのか?」という問いを考える中で、生徒がふと「なんで孟子はわざわざ譬え話を使ったんだろうね。回りくどいよね。」とつぶやいた。

 

ああ、なるほど。そういう疑問があるのか。

確かに、この疑問は考えてみるとおもしろい。

 

その後、生徒にこの疑問を投げかけてみると、「直接言ったら王に殺されるから」「王を傷つけないため」「相手に自分自身で気づいてもらうため」といった回答が返ってきた。

おそらく3つ目の「相手に自分自身で気づいてもらうため」が一番の効用だと思う。

 

生徒のふとした疑問から学んだ一幕でした。