学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

ラッキーディップ

 今日、ラッキーディップという方法で詩を作る体験をした。次がその詩である。

 

  わたしのなかに

  かけだしたり うずくまったり

  うたうたいながら

  あんなに確かに在るものが

  今は

 

  次の垣根で

  待ちかねている新しい友達

  その木は ずっと立ったままで

  まだここからは見えないだけ

 

  ことばがはぐくんでいる優しい世界

  これまでの

  臆病さも

  ちらばって行くだろう

 

 ラッキーディップでは、既存の詩から1行ずつ無作為に選んで、それらを組み合わせて詩を作る。実際にやってみた感覚は、「そこ」に放り出されたことばをなんとか一つにまとめる感じだった。投げ出されたことばを統御し、一つの統一した世界を作る感覚と言い換えても良いかも知れない。20分間で行ったが、もっと時間が欲しかった。

 なにはともあれ楽しかった。