学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

創造的休暇

 ある先生から聞いた話。

 ニュートンの学生時代にペストが流行り、学校が休校になった。彼はその休校の時期にリンゴが木から落ちるのを見て万有引力を発見したそうだ。ニュートンは学校が休校になった時期を「創造的休暇」と呼んだそうだ。

 今、学校が休校になり、生徒は自宅で勉強することを余儀なくされている。しかし、今だからこそ自分の好きなこと、時間をかけなければできないことに取り組んで欲しいとも思う。本を読むこと、生き物を観察すること、料理をすること、なんでもいい。何かにじっくり取り組むことの楽しさを知って欲しい。

 とはいえ、人と話せないこの状態は思っていたよりも辛い。本日も在宅勤務だったので対面では誰とも喋っていない。幸いZoomで色々な人と繋がれているので全く人と会話ができないわけではない。ただ、気のおけない人と直に会って話すことを越えることはない。僕でさえ辛くなってきているのに、学校に登校できず、級友と会話ができない生徒たちはもっと辛くなっていくだろう。

 何かに取り組むことで心の平穏を保つことはできるが、それにもやがて限界は来る。今生徒に必要なのは心のサポートだとつくづく思った。どうにかZoomの使用を許可してもらえないものだろうか。なんでもない会話をしたい。