学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

国語科学習デザイン論の授業で、萩原朔太郎「竹」を読んだ。

高校の教科書にも載っている詩なので知ってはいたが、なんだかよく分からない、扱いにくい詩だと感じていた。

しかし、今日の発表者の方が作ってくださったプリントの問いを考えるうちに、だんだんと解釈が出来上がっていった。

とても楽しい時間だった。

 

一行目の「光る地面」をどう解釈するかによってこの詩の全体が変わってくる。

僕は「光る」は雪が月明かりを反射している情景だと思う。

夜のイメージは、第一連で焦点化される竹の根(つまり地下)のイメージと重なるように思う。

第二連では視点が地面から空へと登っていく。

地下と空の対比があり、夜と昼の対比があると思う。

夜のうちに地下で力を蓄え、昼に空に向かって凛々しく伸びる竹のイメージ。

 

「光る地面」を春の暖かい光と解釈すると春と冬の対比(推移)が読み取れる。

今書いていて思ったが、「青竹」は春をイメージさせるのか?

 

発表者の方が設定した問いは、問われると気がつくのだが、自分だけでは素通りしてしまうものであった。

どうやったら面白い問いが立てられるのか、どうやったら問いを立てる力を育てられるのか。

気になります。