学而不思則罔、思而不学則殆。

高校国語科教員が何か書きます。

運命

 『独学大全 絶対に「学ぶこと」を諦めたくない人のための55の技法』(読書猿 ダイヤモンド社)のP.680~681より引用。

 

「お前さあ、日本語なんて毎日喋っているんだから何もしなくても勘で解けるとか不埒なこと思ってね?間違いにさ、方向性がねえの。サイコロ振ってるのとおんなじ。手の施しようがないね。間違いにもルールとかロジックとか何か法則性みたいなものがあれば、まだ修正してやれっけど、お前のはバラバラ。何も考えていない、考えたくないってことだけは、もうビンビン伝わってくんの。」 

 右手の指の間でペンをくるくる回しながら、ヒゲ村の毒舌は止まることなく続く。うちの高校で一番やる気がない教師だ。おまけに口が悪い。担当は国語。世が世ならあちこちで恨みを買って動画をネットに上げられ一発で炎上しそうだが、不思議とそういう話は聞かない。